■2015年行政書士試験・行政救済法第1問

行政書士合格講座2015年行政書士試験の問題解説>2015年行政書士試験・行政救済法第1問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■行政不服審査法(2015−14)【条文知識問題】

行政不服審査法に基づく審査請求に対する裁決に関する次の記述のうち、正しいものはどれか(法改正に伴い記述を改めた)。

1) 処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるとき、または審査請求に理由がないときは、審査庁は、裁決で当該審査請求を却下する。

2) 不作為についての審査請求に理由があるときは、審査庁は、当該不作為庁に対しすみやかに申請を認める処分をすべき旨を命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。

3) 処分についての審査請求に理由があり、審査庁が裁決で当該処分の変更を命ずることができる場合において、公の利益に著しい障害が生じることを防ぐため必要があると認めるときは、審査庁は、審査請求人の不利益に処分の変更を命ずることもできる。

4) 事実行為についての審査請求に理由があるときは、審査庁は、裁決で、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を宣言するとともに、審査庁が処分庁以外の審査庁である場合、処分庁に対し当該事実行為の全部または一部を撤廃すべきことを命ずることになる。

5) 処分についての審査請求の裁決には、行政事件訴訟法の定める事情判決と同様の事情裁決の制度があるが、事情裁決が行われるのは、処分が違法である場合に限られ、処分が不当である場合には行われない。

■解説

【難易度】

1) 誤り。審査請求が「不適法」であるとき、審査庁は裁決で当該審査請求を「却下」することになるが(行政不服審査法45条1項)、審査請求に「理由がない」ときは「棄却する」ことになる(45条2項)。

2) 誤り。この場合審査庁は、@裁決で当該不作為が違法又は不当である旨を宣言する。そしてA当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは、不作為庁に対し、当該処分をすべき旨を命ずることになる(審査庁が不作為庁の上級行政庁の場合。49条3項1号)。この点につき宇賀克也『行政不服審査法の逐条解説』(2015年、有斐閣)211頁参照。

3) 誤り。このような不利益変更は禁止されている(48条)。

4) 正しい。47条。

5) 誤り。処分が違法である場合の他不当である場合にも事情裁決を出し得ることは、明文で規定されている(45条3項)。