■2015年行政書士試験・法令記述式第2問

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■民法(2015−45)【条文知識問題】

権原の性質上、占有者に所有の意思のない他主占有が、自主占有に変わる場合として2つの場合がある。民法の規定によると、ひとつは、他主占有者が自己に占有させた者に対して所有の意思があることを表示した場合である。もうひとつはどのような場合か、40字程度で記述しなさい。

■解説

【難易度】普通。

1) 占有の態様には自主占有と他主占有がある。問題文にあるように「所有の意思」(民法185条参照)の有無でこの両者は区別される。自主占有か他主占有かは、占有取得の原因たる事実又は権原によって客観的に判断される。物の買受人は前者であり、賃借人は後者に該当する。自主占有と他主占有の区別は、取得時効(162条)や無主物先占(239条)等で実益がある。

2) 民法は他主占有が自主占有に変わる場合について2つの場合を規定する(185条)。この2つの内、問題文で述べられていない場合を回答することになる。

解答としては次のようになろうか。
「他主占有者が、新たな権原により更に所有の意思をもって占有を始める場合。」(35文字)

3) 「新たな権原により更に所有の意思をもって占有を始める場合」とは、例えば賃借人が賃借物を買い受けた場合等である。なお相続がここでいう「新たな権原」に該当するかついては、最判昭和46年11月30日参照。本問については、淡路−鎌田−原田−生熊『民法U』第2版(1994年、有斐閣)119−120頁。