■2016年行政書士試験・法令科目多肢選択式2

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■行政法(2016−42)【判例問題】

(ア)について(イ)の規定を設けない立法の合憲性が問われた事件において、最高裁は、次のように述べてこれを合憲と判断した。

すなわち、憲法31条による保障は、「直接には(ウ)に関するものであるが、 (エ)については、それが(ウ)ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外にあると判断することは相当ではない」。「しかしながら、同条による保障が及ぶと解すべき場合であっても、一般に、(エ)は、(ウ)とその性質においておのずから差異があり、また、行政目的に応じて多種多様であるから、(ア)の相手方に…告知、弁解、防御の機会を与えるかどうかは、(ア)により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、(ア)により達成しようとする公益の内容、程度、緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって、常に必ずそのような機会を与えることを必要とするものではないと解するのが相当である」。

また、この判決に付された意見も、「(エ)がそれぞれの行政目的に応じて多種多様である実情に照らせば、…(ア)全般につき…告知・聴聞を含む(イ)を欠くことが直ちに違憲・無効の結論を招来する、と解するのは相当でない」と述べて、法廷意見の結論を是認した(最大判平成4年7月1日民集46巻5号437頁)。

とはいえ、この判決では、(エ)の重要な一部をなす(イ)が憲法31条に照らしてどのようなものであるべきかは、示されなかった。

1) 立法手続 2) 行政立法 3) 行政訴訟 4) 刑事手続 5) 行政裁量 6) 行政手続 7) 司法権 8) 営業の自由 9) 財産権 10) 基本的人権 11) 司法手続 12) 事前手続 13) 適正手続 14) 立法権 15) 行政権 16) 権利救済 17) 破壊活動 18) 人身の自由 19) 行政処分 20) 犯罪行為

■解説

【難易度】普通。成田新法事件からの出題である。最初の鉤括弧内に、よく見る言い回しが見られるので、この中の2つ(ウ、エ)を先に埋めるのが楽かもしれない。

ア) 19)「行政処分」。「(ア)の相手方に」や「(ア)により制限を受ける」という記述が手がかりとなろうか。

イ) 12)「事前手続」。「告知・聴聞を含む(イ)」という記述が手がかりとなろうか。

ウ) 4)「刑事手続」。日本国憲法31条は「刑罰を科せられない」という文言から分かるように、直接には刑事手続に関する規定である。

エ) )「行政手続」。判例は、35条、38条と行政手続の関係につき、同条の保障が行政手続にも原則及ぶことを認めたが(最大判昭和47年11月22日。川崎民商事件)、31条については如何。この点31条についても限定付きで行政手続への適用または準用を認めたのが本判決である。本問については、芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)237−238頁、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)193頁、326−327頁。