■2016年行政書士試験・民法第7問(債権)

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■債務不履行責任(2016−33)【判例問題】

債務不履行責任に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

1) 不確定期限がある債務については、その期限が到来した時ではなく、債務者が履行期の到来を知った時から履行遅滞になる。

2) 債務者が自己の債務を履行しない場合、その債務不履行につき帰責事由がないことを債務者の側において立証することができなければ、債務者は債務不履行責任を免れることができない。

3) 賃借人が賃貸人の承諾を得て賃貸不動産を転貸したが、転借人の過失により同不動産を損傷させた場合、賃借人は転借人の選任および監督について過失がなければ、賃貸人に対して債務不履行責任を負わない。

4) 受寄者が寄託者の承諾を得て寄託物を第三者に保管させたが、当該第三者の過失により寄託物を損傷させた場合、受寄者は当該第三者の選任および監督について過失がなければ、寄託者に対して債務不履行責任を負わない。

5) 特別の事情によって生じた損害につき、債務者が契約締結時においてその事情を予見できなかったとしても、債務不履行時までに予見可能であったと認められるときは、債務者はこれを賠償しなければならない。

■解説

【難易度】やや難しい。民法改正に伴う補足事項がある(外部ブログ)。

1) 正しい。民法412条2項。

2) 正しい。債務不履行成立のための「帰責事由」は、債務者が立証する。前掲野村他45−46頁。

3) 誤り。よってこれが正解である。本肢のように解する説もあるが、この場合過失の有無にかかわらず賃借人は賃貸人に損害賠償責任を負うとするのが判例である(大判昭和4年6月19日)。

4) 正しい。658条2項、105条1項。

5) 正しい。最判昭和37年11月16日。前掲野村他75頁。なお富喜丸事件判決(大連判大正15年5月22日)参照。