■2016年行政書士試験・憲法第5問

行政書士合格講座2016年行政書士試験の問題解説>2016年行政書士試験・憲法第5問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■法の下の平等(2016−7)【判例問題】

法の下の平等に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当でないものはどれか。

1) 憲法が条例制定権を認める以上、条例の内容をめぐり地域間で差異が生じることは当然に予期されることであるから、一定の行為の規制につき、ある地域でのみ罰則規定が置かれている場合でも、地域差のゆえに違憲ということはできない。

2) 選挙制度を政党本位のものにすることも国会の裁量に含まれるので、衆議院選挙において小選挙区選挙と比例代表選挙に重複立候補できる者を、一定要件を満たした政党等に所属するものに限ることは、憲法に違反しない。

3) 法定相続分について嫡出性の有無により差異を設ける規定は、相続時の補充的な規定であることを考慮しても、もはや合理性を有するとはいえず、憲法に違反する。

4) 尊属に対する殺人を、高度の社会的非難に当たるものとして一般殺人とは区別して類型化し、法律上刑の加重要件とする規定を設けることは、それ自体が不合理な差別として憲法に違反する。

5) 父性の推定の重複を回避し父子関係をめぐる紛争を未然に防止するために、女性にのみ100日を超える再婚禁止期間を設けることは、立法目的との関係で合理性を欠き、憲法に違反する。

■解説

【難易度】易しい。

1) 正しい。最大判昭和33年10月15日。佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)213頁注90。

2) 正しい。最大判平成11年10月10日。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)293−294頁、前掲佐藤411頁。

3) 正しい。最大判平成25年9月4日。

4) 誤り。よってこれが正解である。最高裁は、尊属殺を定める刑法200条につきその立法目的は合憲であるが、刑の加重の程度が極端であることを理由に同条を違憲とした(最大判昭和48年4月4日)。つまり同判決は、一般殺人と異なる尊属殺人という規定を設けること自体を違憲としたわけではない

5) 正しい。最大判平成27年12月16日。