■2016年行政書士試験・行政救済法第1問

行政書士合格講座2016年行政書士試験の問題解説>2016年行政書士試験・行政救済法第1問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■行政不服審査法(2016−14)【条文知識問題】

行政不服審査法における再調査の請求について、妥当な記述はどれか。

1) 行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、処分庁に再調査の請求をすることは認められない。

2) 行政庁の処分に不服のある場合のほか、法令に基づく処分についての申請について不作為がある場合にも、再調査の請求が認められる。

3) 再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しない。

4) 再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。

5) 再調査の請求がなされた場合、処分庁は、職権で、処分の効力、執行または手続の続行を停止することができるが、これらを請求人が申し立てることはできない。

■解説

【難易度】普通。

1) 誤り。行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、「法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは」、処分庁に対し再調査の請求をし得る(行政不服審査法5条1項本文)。なおこの「できる旨の定めがあるとき」であっても、審査請求と再調査の請求どちらを使うかは「国民の自由選択である」(櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版〔2016年、弘文堂〕234頁)。宇賀克也『行政不服審査法の逐条解説』(2015年、有斐閣)28頁以下。

2) 誤り。不作為は再調査の請求の対象にならない(3条に基づき審査請求をすることになる)。前掲櫻井他235頁。5条1項本文が「処分庁等」(4条1号参照。処分をした処分庁と不作為をした不作為庁両者を包含する)という言葉を使わず、「処分庁」としているのはそのためである。前掲櫻井他235頁、宇賀30頁。

3) 誤り。再調査の請求の審理は審理員によるのではない。処分庁が審理をすることになる。後半部分は正しい(61条。9条1項、43条の不準用)。

4) 正しい。61条、31条1項。

5) 誤り。再調査の請求をした者が、執行停止を申立てることも可能である(61条、25条2項)。