■2016年行政書士試験・法令記述式問題3

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■民法(2016−46)【判例問題】

民法の規定によれば、離婚の財産上の法的効果として、離婚した夫婦の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。判例は、離婚に伴う財産分与の目的ないし機能には3つの要素が含まれ得ると解している。この財産分与の3つの要素の内容について、40字程度で記述しなさい。

■解説

【難易度】難しい。

1) 「財産の分与を請求」。768条1項。

2) 「3つの要素が含まれ得る」。これについて、最判昭和46年7月23日は「離婚における財産分与の制度は、夫婦が婚姻中に有していた実質上共同の財産を清算分配し、かつ、離婚後における一方の当事者の生計の維持をはかることを目的とするもの」という2点を述べている。更に同判例は、分与請求の相手方が離婚につき有責の場合その有責行為によって生じた「精神的損害を賠償すべき義務を負うと認められるときには、右損害賠償のための給付をも含めて財産分与」をし得るとも述べている。本問は以上の3点をまとめることになる。

解答としては次のようになろうか。
「夫婦財産の清算、離婚後の扶養、更に精神損害が発生した場合の損害賠償としての機能。」(40文字)

本問については、佐藤−伊藤−右近『民法X』第2版補訂(2000年、有斐閣)53−54頁、財産分与と慰謝料請求の関係については55−56頁参照。