■2016年行政書士試験・法令記述式問題2

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■民法(2016−45)【条文知識問題】

Aは、Bとの間でB所有の甲土地(以下「甲」という。)につき売買契約(以下「契約」という。)を締結し、その後、契約に基づいて、Bに対し売買代金を完済して、Bから甲の引き渡しを受け、その旨の登記がなされた。ただ、甲については、契約の締結に先だって、BがCから借り受けた金銭債務を担保するために、Cのために抵当権が設定され、その旨の登記がなされていた。
この場合において、Aは、Bに対し、Cの抵当権に関し、どのようになったときに、どのような主張をすることができるかについて、民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。 なお、本問においては、Aは、Cに対する第三者としての弁済、Cの請求に応じた代価弁済、または、Cに対する抵当権消滅請求は行わないものとする。

■解説

【難易度】難しい。民法改正に伴う補足事項がある(外部ブログ)。

1) 「Bから…受け、その旨の登記がなされた」。Aを買主、Bを売主とする甲土地についての売買契約が締結、履行され、所有権移転登記も完了したということである。この事例は、売買「契約」が問題となっているという点が重要となる。

2) 「抵当権が設定…その旨の登記がなされていた」。Aは抵当権付きの甲地を購入したということである。本問ではこの抵当権につき、Aは第三者弁済(民法474条)、代価弁済(378条)、抵当権消滅請求(379条)を行わないものとされている。そのため解答の際「これら以外でAが抵当権を消滅させる方法」を考えがちだが、先に述べた「契約」ということから「抵当権等がある場合における売主の担保責任」を思い出せたかが重要となる。

民法567条1項  売買の目的である不動産について存した先取特権又は抵当権の行使により買主がその所有権を失ったときは、買主は、契約の解除をすることができる。

本問は「どのようになったとき」について自分で考えねばならず、難しかったと思われる。どのようになったときの指定が問題文でなされていれば、正答率は上がったと思われる。

解答としては次のようになろうか。
「Aは、抵当権が行使され甲地の所有権を失ったとき、契約の解除をすることができる。」(39文字)