■2010年行政書士試験・行政組織法

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■国家公務員法(2010−25)【条文知識問題】

国家公務員法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 懲戒処分の要件としては、「人事評価又は勤務の状況を示す事実に照らして、勤務実績がよくない場合」や「心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合」などがある。

2) 懲戒処分は、行政手続法上の不利益処分に関する手続を経た上で、任命権者の上申を経て、内閣がこれを行う。

3) 職員は、公務員としての身分が保障されているので、定員の改廃等によって廃職又は過員が生じたとしても、そのことを理由として免職されることはない。

4) 懲戒に付せられるべき事件が、刑事裁判所に係属する間においても、人事院又は人事院の承認を経て任命権者は、同一事件について、適宜に、懲戒手続を進めることができる。

5) 懲戒処分として停職が命じられた場合、停職処分を受けた公務員は、停職期間中、公務員としての身分を失うが、停職期間終了後、復職を命ぜられることによって、公務員としての身分を回復する。

■解説

【難易度】易しい。一応「易しい」としているが、身分法の勉強までなかなか手が回らないであろうことをふまえると、「普通」レヴェルの問題と言えようか。

1) 誤り。懲戒処分の要件には、職務上の義務違反等があるが(国家公務員法82条1項1−3号)、ここであげられている要件は、懲戒処分ではなく分限処分の要件である(78条1、2号)。

2) 誤り。懲戒処分は任命権者が行う(84条1項)のであり、上申を経て内閣が行うのではない。また懲戒処分には行政手続法は適用されない(行政手続法3条1項9号)。

3) 誤り。これも免職事由の1つである(国家公務員法78条4号)。

4) 正しい。85条の通りである。

5) 誤り。停職処分を受けた公務員は、公務員としての地位を失うものではない(83条2項)。

■独立行政法人(2010−26)【理論問題】

次の記述のうち、独立行政法人の説明として、正しいものはどれか。

1) 民間の関係者が発起人となって自主的に設立する法人で、業務の公共性などの理由によって、設立については特別の法律に基づき主務大臣の認可が要件となっている法人。

2) 法律により直接設立される法人または特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人であって、その新設、廃止等に関する審査が総務省によって行われるもの。

3) 公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務等であって、国が直接に実施する必要のないもののうち、民間に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として設立される法人。

4) 特別の法律に基づき特定の行政事務を遂行するものとして行政庁により指定された民法上の法人であって、行政処分権限を付与されたもの。

5) 構成員が強制的に法人への加入及び経費の支払いを義務付けられ、その設立及び解散に国の意思が介在し、かつ、国の監督の下で公権力の行使が認められた法人。

■解説

【難易度】やや難。本問で問われている特別行政主体については、概念が色々込み入っているため、ややこしいかと思われる。

1) 誤り。これは認可法人の説明である。塩野宏『行政法V』第2版(2001年、有斐閣)87頁。日本商工会議所等がその例である。

2) 誤り。これは特殊法人の説明である。前掲塩野84頁。日本中央競馬会等がその例である。

3) 正しい。独立行政法人通則法2条。前掲塩野80頁。

4) 誤り。これは指定法人の説明である。前掲塩野88頁。試験、検査等を行う法人(「行政事務代行型指定法人」)に見られる。

5) 誤り。これは公共組合の説明である。前掲塩野89頁。土地区画整理組合等がその例である。