■2008年行政書士試験・基礎法学2

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■法令用語(2008−2)【理論問題】

類似の事柄であっても正確に区別して表現するために用いられる法令に特有の用語法について説明している次の文において、文中の空欄(ア)−(オ)に当てはまる用語の組合せとして、妥当なものはどれか。

(ア)は、ある事物Aと、それと性質を異にする他の事物Bとを、一定の法律関係において同一視し、当該他の事物Bについて生じる法律効果を、その事物Aについて生じさせる場合に用いるのこ対し、(イ)は、ある事実について、当事者間に取決めがない場合または反対の証拠が挙がらない場合に、法が一応こうであろうという判断を下して、そのような取扱いをする場合に用いる。したがって、後者においては、当該事実について反対の証拠が挙がれば、この一応の取扱いは覆されることになる。

また、(ウ)と(エ)は、ある法令上の制度や規定を、他の事項に当てはめて用いる場合に用いられる言葉として共通性があるが、(ウ)は、法令の個々の規定を他の事項に当てはめる場合に用いられるのに対して、(エ)は、一つの法令のまとまりのある制度全体を包括的に他の事項に当てはめる場合に用いられるという違いがある。なお、法令が改廃された場合で、旧規定は効力を失っているが、なお一定の事項については包括的に旧規定が適用されていた場合と同様に取り扱うときには、(オ)という表現が用いられる。

@「例による」
A「なお効力を有する」
B「なお従前の例による」
C「みなす」
D「適用する」
E「推定する」
F「準用する」

ア/イ/ウ/エ/オ
1) E/C/F/@/B
2) E/C/@/F/A
3) C/E/D/@/B
4) E/D/@/F/A
5) C/E/F/@/B

■解説

【難易度】普通。肢をうまく使うと正解にたどりつく可能性が高まるかもしれない。

ア) C「みなす」。ア)とイ)のヒントは「後者においては、当該事実について反対の証拠が挙がれば、この一応の取扱いは覆される」という説明にある。後者は反証で覆され、前者はそうでないというのだから、前者であるア)に「みなす」入れることになる。例えば刑法上電気は財物とみなす(245条)と規定されていが、これは問題文に言うA(財物)とB(電気)とは、「性質を異にする」が「一定の法律関係において同一視」している例である。

イ) E「推定する」。そして後者であるイ)に「推定する」を入れることになる。例えば同時死亡の推定(民法32条の2)は、異時死亡の反証があれば覆されるという事になる。この段階で正解の肢は3)、5)に絞ることができる。

ウ) F「準用する」。例えば有償契約の契約に関する費用について、民法559条、558条等。

エ) @「例による」。

オ) B「なお従前の例による」。よって正解は3)となろう。本問については、古い文献だが山田晟『法学』新版(1964年、東大出版会)96頁参照。