■2008年行政書士試験・基礎法学1

行政書士合格講座行政書士試験の過去問分析>2007年行政書士試験・基礎法学1

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■法令の効力範囲(2008−1)【理論問題】

法令の適用範囲および効力等に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1) わが国の法令は、原則としてわが国の領域内でのみ効力を有するが、わが国に属する船舶および航空機内では、外国の領域内や公海においても効力を有することがある。

2) 渉外的な要素が含まれる事件については、わが国の裁判所が外国の法令を準拠法として裁判を行うことがある一方で、外国の裁判所がわが国の法令を準拠法として裁判を行うことがある。

3) 法律は、その法律または他の法令に定められた日から施行されるが、施行期日の定めがない場合には、公布の日から20日を経過した日から施行される。

4) 法令に違反する行為に対して刑罰の定めがあり、その法令の失効前に違反行為が行われた場合には、その法令の失効後においても処罰を行うことができる。

5) 法律Aと法律Bが一般法と特別法の関係にあり、Aが全面的に改正されて施行された場合には、後から施行された新しいAがBに優先して適用される。

■解説

【難易度】普通。法学部生、既卒者の方にとっては易しかったと思うが、それ以外の方にとってはやや難しい問題であったように思う。

1) 正しい。国外に在る日本の航空機、日本の船舶内で犯された罪については、日本の刑法の適用が有り得る(刑法1条2項)のが良い例である。大塚仁『刑法概説総論』第3版(1997年、有斐閣)77頁。

2) 正しい。国際私法の問題であるが、準拠法如何の問題については、法の適用に関する通則法第3章以下を参照のこと。星野英一『法学入門』(1995年、放送大学教育振興会)64−65頁。

3) 正しい。法の適用に関する通則法2条。有名な肢である。

4) 正しい。これは難しかったと思われる。刑法6条、限時法の知識を問うていると思われるが、本肢のような法令の失効前の違反行為を失効後に処罰したケースとして、最大判昭和37年4月4日がある。前掲大塚68、71頁以下参照。

5) 誤り。特別法BがAに優先適用される。よってこれが正解である。