■2005年行政書士試験・商法

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■株式会社の設立(2005−32)

株式会社の設立に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア) 定款に発起人として署名をしていない場合であっても、株式募集の文書において賛同者として氏名を掲げることを承諾した者は、発起人と同一の責任を負う。

イ) 発起人が会社の成立を条件として成立後の会社のために一定の営業用の財産を譲り受ける契約をする場合には、譲渡の対象となる財産、その価格、譲渡人の氏名ならびにこれに対して付与する株式の種類および数を定款に記載または記録しなければならない。

ウ) 設立に際して作成される定款は、公証人の認証を受けなければ効力を有しないが、会社成立後に定款を変更する場合は、公証人の認証は不要である。

エ) 募集設立の場合には、発起人以外の者が、設立に際して発行される株式の全部を引き受けることができる。

オ) 設立に際して発行される株式については、その総数の引受ならびに発行価額の全額の払込および現物出資の目的となる財産の全部の給付が必要である。

1) ア・ウ

2) ア・エ

3) イ・エ

4) イ・オ

5) ウ・オ

■解説

ア) 正しい。商法198条。

イ) 誤り。法168条1項6号。なお現物出資の場合に注意せよ。法168条1項第5号。

ウ) 正しい。法167、342、343条参照。

エ) 誤り。募集設立は、会社の設立に際して発行する株式の一部を発起人が引き受け、残りの株式について株主を募集し会社を設立するというものなので、本肢のようなことは認められない。法174条参照。

オ) 正しい。法170、172条参照。

よって正解は3)イ・エになろう。以上につき北沢−浜田・レクチャー商法入門(第4版)68頁以下参照。

■取締役(2005−33)

株式会社の取締役に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 取締役会決議について特別の利害関係を有する取締役は、取締役会の決議に参加することはできない。

2) 取締役が自己または第三者のために会社の営業の部類に属する取引を行う場合には、取締役会において当該取引に関する重要な事実を開示して、その承認を受けなければならない。

3) 取締役が法令または定款に違反する行為をしようとしている場合であって、それが行われると会社に回復困難な損害が生ずるおそれがあるときには、6か月前から引き続き株式を有する株主は、会社のために取締役に対しその行為の差止めを請求することができる。

4) 取締役が法令または定款に違反する行為により会社に損害を与えた場合には、会社に対して損害の賠償をしなければならないが、総株主の同意があれば、会社はこの責任を免除することができる。

5) 株主総会の招集の決定など、法律により取締役会が決定すべきものとされている事項についても、定款の定めによって代表取締役に決定権限を委譲することができる。

■解説

1) 正しい。商法260条の2第2項。ここでいう「取締役会決議について特別の利害関係」とは、競業取引の承認などをいう。前掲北沢他110頁。

2) 正しい。法264条1項。

3) 正しい。法272条。ここでいう「違反する行為」には、善管義務違反(法254条3項、民法644条参照)、忠実義務違反(法254条の3参照)が含まれる。前掲北沢他117頁。

4) 正しい。法266条5項、1項。

5) 誤り。よってこれが正解。取締役会が行うことを予定している具体的な法定の決議事項を、下位の機関である代表取締役、常務会などの決定にゆだねることは、定款をもってもなし得ない。法231条参照。前掲北沢他109頁。

■企業活動展開のための諸形態(2005−34)

商法上の営業等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 商法上の問屋とは、自己の名をもって、他人のために、物品の販売または買入をなすことを業とする者である。

2) 場屋取引とは、客に一定の設備を利用させることを目的とする取引であり、営業としてこれを行うときは、商行為となる。

3) 商法上の仲立人とは、他人間の商行為について、代理または媒介をなすことを業とする者である。

4) 匿名組合契約とは、当事者の一方が相手方の営業のために出資を行い、その営業から生ずる利益を分配することを約する契約である。

5) 商法上の代理商とは、一定の商人のために平常その営業の部類に属する取引の代理または媒介を行う独立した商人である。

■解説

1) 正しい。商法551条。

2) 正しい。法502条7号

3) 誤り。仲立人とは「他人間の商行為の媒介をなすこと業とする者」(法543条)をいう。仲立人は商行為の媒介という事実行為をするのであり、代理までは行わない。前掲北沢他42頁参照。

4) 正しい。法535条。

5) 正しい。法46条。