■2004年行政書士試験・基礎法学

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■慣習、慣習法(2004−1)【条文知識問題】

慣習または慣習法に関する次の記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア) 犯罪と刑罰の内容は、あらかじめ法律によって規定されたものでなければならないから、慣習法は刑法の直接の法源とはなりえない。

イ) 民法は、物権法定主義を原則としているから、入会権については各地方の慣習に従うことはない。

ウ) 法令の中の公の秩序に関しない規定とは異なる慣習がある場合において、法律行為の当事者がその慣習による意思を有しているものと認められるときは、その慣習に従う。

エ) 商事に関しては、まず商法の規定が適用されるが、商法に規定がないときは民法が適用され、民法の規定もない場合には商慣習法が適用される。

オ) 国際法は国家間の合意に基づいて成立するが、その合意には明示のものと黙示のものとがあり、前者は条約であり、後者は国際慣習法であって、この両者が国際法の法源となる。

1) ア)、ウ)

2) イ)、工)

3) ウ)、オ)

4) ア)、工)

5) イ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。過去出題のない国際法の知識を問う肢もあるが、この肢を無視しても本問は容易に解き得る。

1) 正しい。「慣習や条理は、直接の法源となりえない。罪刑法定主義の派生原則とされる慣習刑法排除とは、この意味である」(大塚仁『刑法概説総論』第3版〔1997年、有斐閣〕62頁)。

2) 誤り。「共有の性質を有しない入会権については、各地方の慣習に従うほか、この章の規定を準用する」(民法294条)。

3) 正しい。民法92条。

4) 誤り。適用の順序は商法→商慣習法民法である(商法1条)。

5) 正しい。香西他『国際法概説』第3版改訂(1992年、有斐閣)7頁。よって正解は2)である。