■2004年行政書士試験・商法

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■商号(2004−32)

商号に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 個人商人が複数の営業を営む場合には、その営業ごとに複数の商号を使用することができるが、会社は1個の商号しか使用することができない。

2) 不正の目的をもって他人の営業と誤認させる商号を使用する者がある場合に、これによって利益を害されるおそれがある者は、自らの商号について登記がなくても、その使用の差止を請求することができる。

3) 商号の譲渡は、商号と営業をともに譲渡する場合、または営業を廃止する場合に限り、これを行うことができる。

4) 営業譲渡において譲受人が譲渡人の商号を続用する場合は、譲渡人の営業によって生じた債務については、譲受人は常に譲渡人と連帯してその弁済をしなければならない。

5) 自己の氏、氏名または商号を使用して営業を行うことを他人に許諾した者は、自己を営業主と誤認して取引を行った者に対して、当該取引から生ずる債務についてその他人と連帯して弁済しなければならない。

■解説

1) 正しい。商人が1個の営業をする場合には、これにつき数個の商号を用いることができない(商号単一の原則。直接の条文根拠はないが一般に認められている)。よって個人商人は数個の営業をなすことができるので、その場合数個の商号を用いることができるが、会社は法律上常に1個の営業を認められるので、商号は1個しか用いることができないとされている。鴻常夫「商法総則」(全訂第4版補正第2版)195頁参照。

2) 正しい。法21条1、2項

3) 正しい。法24条1項。

4) 誤り。法26条2項。「譲受人は常に譲渡人と連帯して弁済」しなければならないのではない(試験における解答方法として、「常に」等という文言がある選択肢は疑って見るとよい)。

5) 正しい。法23条

以上につき北沢−浜田・レクチャー商法入門(第4版)22頁以下参照。

■株主総会(2004−34)

株主総会に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 株主総会は、法律または定款に定められた事項についてのみ決議をすることができる。

2) 定時総会は、毎年1回一定の時期に招集しなければならず、年2回以上の配当を行う場合には決算期ごとに招集しなければならない。

3) 完全無議決権株式の株主であっても、定款を変更して株式の譲渡に取締役会の承認を要する旨の定めを設けるための株主総会の決議については、議決権を行使できる。

4) 株主総会の決議について特別の利害関係を有する株主は、当該決議事項について議決権のある株式の株主であっても、議決権を行使することができない。

5) 株主総会の決議事項に関して取締役または株主から提案がなされ、当該決議事項について議決権を有する総株主が書面または電磁的記録によりその提案内容に同意した場合は、実際に会議を開催しなくても、その提案を可決する株主総会の決議があったものとみなされる。

■解説

1) 正しい。商法230条ノ10。

2) 正しい。法234条。

3) 正しい。法348条2項。

4) 誤り。よってこれが正解。この場合、特別の利害関係人にも議決権を行使させその結果著しく不当な決議がなされた場合、その決議を取消し得る(法247条1項3号)のであって、議決権そのものが行使できなくなるのではない。鈴木・会社法(全訂第5版)168頁。

5) 正しい。法253条。

以上につき北沢−浜田・レクチャー商法入門(第4版)99頁以下参照。