■2003年行政書士試験・基礎法学2

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■紛争解決制度(2003−2)【理論問題】

わが国における紛争解決制度についての記述として、正しいものはどれか。

1) 独占禁止法違反事件では、公正取引委員会による審決が終審となり、裁判所で裁判することは認められていない。

2) 離婚事件においては、家庭裁判所が離婚原因としての不貞行為があると判断したときは、直ちに離婚を認める旨の審判を行うことができる。

3) 契約上の紛争で訴訟開始前に簡易裁判所に和解の申立を行い、話し合って合意した内容が調書に記載されると、その記載は確定判決と同じ効力を生ずる。

4) 損害賠償請求事件では、最高裁判所は加害行為があったかどうかの事実認定につき必ず判断しなければならない。

5) 殺人事件では、最高裁判所は被告人が殺人を犯したかどうかの事実認定につき判断することは一切できない。

■解説

【難易度】普通。

1) 誤り。憲法の知識だけで正誤判断が可能である。「公正取引委員会の審決が終審となり、裁判所で裁判できない」というのは、憲法76条2項(行政機関による終審裁判の禁止)に反するから、認められない。独占禁止法86条参照。

2) 誤り。離婚については、家庭裁判所が離婚の審判をすることができる場合があるが(家事審判法24条参照)、家事審判法は離婚につき調停前置主義を採用しているので、本肢のように調停手続を省いて「直ちに」審判をすることはできない。佐藤他『民法X』第2版補訂(2000年、有斐閣)43頁。

3) 正しい。即決和解(民事訴訟法275条)のことである。

4) 誤り。上告審(民事事件)では、上告裁判所は原裁判所の事実認定に拘束される(民事訴訟法321条1項)ので、「必ず判断しなければならない」という点が誤り。

5) 誤り。刑事訴訟法411条以下、特に411条3号参照。