■2002年行政書士試験・基礎法学

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■法的責任の意味(2002−1)【理論問題】

酒酔い運転で人身事故を起こした運転手に対する法的対処として、ア)−カ)の記述で妥当でないものを組み合わせたのは、1)から5)のうちどれか。

ア) 運転免許を停止しまたは取り消すことは、行政処分として認められる。

イ) 道路交通法違反として刑罰を科することは認められる。

ウ) 刑法による刑罰を科することは認められる。

エ) 被害者との示談が成立したときは、刑罰を科されることはない。

オ) 民事的賠償として、懲罰的損害賠償が認められる。

カ) 懲役に服したときは、行政処分および損害賠償責任は免除される。

1) ア)、カ) 
2) ア)、ウ)
3) イ)、オ)
4) イ)、エ)
5) エ)、カ)

■解説

【難易度】易しい。

ア) 妥当である。運転免許の取消(=撤回)の話は行政法でも出てくるし、運転免許を有する人ならア)の妥当さにすぐ気づく筈である。道路交通法103条以下参照。

イ) 妥当である。道交法は、同法違反行為について第8章以下に罰則規定を設けている。

ウ) 正しい。人身事故をおこした人は、過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法5条)に問われる場合もあり得る。

エ) 妥当でない。示談はあくまで被害者との間にある民事上の責任についてなされるものである。示談が成立しても別に刑事責任は残るので、示談の成立=刑罰を科されない、ということにはならない。

オ) 妥当でない。懲罰的損害賠償は日本法にはない制度である。これはアメリカ法の制度である

カ) 妥当ではない。懲役に服するとは刑事上の責任を意味する。刑事上の責任を果たしたからといって民事上、行政法上の責任が免除されるわけではない。

エ)、オ)、カ)が妥当でないのだから、答えは5)になる。