■2002年行政書士試験・地方自治法

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■委員会制度(2002−18)

次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 地方公共団体における事務の手数料に関する事項は、必ず条例で定めなければならない。

2) 地方公共団体の長が提出した予算案に対し、議会は、削減または否決することはできるが、増額の修正を議決することはできない。

3)地方公共団体は、予算外の支出が必要な場合には、必ず追加の補正予算を組まなければならない。

4) 地方公共団体は、個別に議会の議決を経なければ補助金を交付することができない。

5) 地方公共団体の契約は、一般競争入札、随意契約またはせり売りによらなければならない。

■解説

1) 正しい。地方自治法228条1項。

2) 誤り。予算案につき、議会が増額修正をすることは可能である(97条2項本文)。

3) 誤り。予算外支出のために、歳入歳出予算に予備費を計上しなければならないことになっている(217条1項本文)。そのため予備費の支出で済めば補正予算を組む必要はない。

4) 誤り。補助金交付(232条の2)に個別の議決を経る必要はない。

5) 誤り。契約は、一般競争入札、随意契約またはせり売りにの方法により締結することになっているが(234条1項)、一般競争入札以外の方法は政令で定める場合にのみ用いることができる(234条2項)。

■委員会制度(2002−18)

次のうち、地方自治法がその設置の根拠法律である行政委員会はどれか。

1) 選挙管理委員会。

2) 教育委員会。

3) 公安委員会。

4) 収用委員会。

5) 人事委員会または公平委員会。

■解説

1) 根拠法が地方自治法である。181条1項。

2) 根拠法が地方自治法ではない。地域教育行政法(2条)が根拠となる。

3) 根拠法が地方自治法ではない。警察法(38条1項)が根拠となる。

4) 根拠法が地方自治法ではない。土地収用法(51条1項)が根拠となる。

5) 根拠法が地方自治法ではない。地方公務員法(7条1項)が根拠となる。

■国と地方自治体の関係(2002−19)

地方自治法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 自治事務については、関与は必要最小限のものとするとともに、普通地方公共団体の自主性と自立性に配慮しなければならないが、法定受託事務については、関与の必要最小限の原則だけが適用される。

2) 自治事務については、助言または勧告、資料の提出要求、是正の要求の関与だけが、法定受託事務については、同意、許可・認可または承認、指示、代執行の関与だけが許される。

3) 普通地方公共団体は、その事務を処理するに際し、法律または都道府県の条例に根拠があれば、国または都道府県の関与を受けることとなる。

4) 普通地方公共団体に対する関与については、その種類により、行政手続法に定める聴聞を経る処分の手続または弁明の機会を経る処分の手続が準用される。

5) 国は、普通地方公共同体が自治事務として処理している事務と同一内容の事務であっても、法令の定めるところによリ国の事務として直轄的に処理することができるが、この場合、原則として当該普通地方公共団体に対し通知をしなければならない。

■解説

1) 誤り。普通地方公共団体の事務(自治事務も法定受託事務も等しく普通地方公共団体の事務である。塩野宏『行政法V』第2版〔2001年、有斐閣〕128頁)に国が関与する場合、国は、普通地方公共団体の自主性自立性に配慮し、かつ関与を必要最小限にしなければならない(地方自治法245条の3第1項)。

2) 誤り。是正の要求は自治事務についてのみなすことができるが(245条の5)、助言、報告、資料の提出要求は、法定受託事務についてもなすことができる(245条の4)。前掲183頁。

3) 誤り。「普通地方公共団体は、その事務の処理に関し、法律又はこれに基づく政令によらなければ、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与を受け、又は要することとされることはない」(245条の2、関与の法定主義)。

4) 誤り。地方自治法は、関与につき行政手続法に準じた手続を用意しているにとどまるのであり、行政手続法の条文を準用しているわけではない。前掲塩野184頁。

5) 正しい。250条の6。

■広域連合(2002−20)

広城連合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 広域連合は、市区町村から構成される「市区町村広域連合」と、都道府県と国の地方出先機関から構成される「都道府県広域連合」の二種類がある。

2) 広域連合は、構成団体間において処理しようとする事務がすべて同一種類の事務である必要はなく、この点は複合的一部事務組合と同様である。

3) 広域連合は、構成団体に対して広域連合の規約の変更を要請することができ、また広城計画を策定し、その実施について構成団体に勧告することもできる。

4) 広城連合には構成団体の住民による直接請求の制度があるほか、長および議会議員の選出についても、住民の直接選挙が可能とされている。

5) 国または都道府県は、その権限や事務を、直接広域連合に委任することができ、また、広域連合側から権限や事務の委任を要請することもできる。

■解説

1) 誤り。よってこれが正解。地方公共団体の組合には一部事務組合広域連合があるが(284条1項)、広域連合を設ける主体は普通地方公共団体や特別区である(284条3項)。

2) 正しい。ちなみに総務省(「広域連合」)は、「市町村の一般廃棄物に関する事務と都道府県の産業廃棄物に関する事務を広域連合で実施し、広域的・総合的なゴミ処理行政を推進」するなどの例を挙げている。

3) 正しい。規約の変更の要請につき291条の3第7項、広域計画の策定につき291条の7第1項、広域計画の実施に係わる勧告については291条の7第5項。

4) 正しい。直接請求につき291条の6、長、議員の選出につき291条の5。

5) 正しい。権限などの委任につき、291条の2第1項、2項、委任の要請につき291条の2第4項、5項。