■2002年行政書士試験・商法

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■2002−33・商法(商号)

商号に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1) 商号は、営業上自己を表示するために用いられるものであるから、文字だけではなく、図形や記号をもって表示してもよい。

2) 商号の使用は会社企業に限られ、会社でない個人企業は商号を用いることはできず、その名称は企業者個人の氏名を表示しているにすぎない。

3) わが国では、商人の利益保護の観点から商号自由主義が採用されているので、商人は商号の選定につき制限を受けることなく、自由に選定できる。

4) 商号が東京都内で登記されたときは、他の者は、東京都内において、同一の営業のために同一の商号を登記することはできない。

5) 商号を選択し登記した者は、利益を害せられるおそれのあるときは、不正の目的をもって当該商号選択者の営業と誤認させるような商号の使用行為の差止めを請求することができるし、商号不正使用者は過料にも処せられる。

■解説

1)誤り。氏名その他の名称」を以って商号としなければならない(商法16条)。

2) 誤り。商人であれば商号を選定できる。ここでいう「商人」は会社のみをさすのではない(商法16条参照)。

3) 誤り。商法は商号選定の自由を定める(商法16条)。ただし会社の商号には「××(株式等)会社」という文字を用いなければならないし、他人の商号と誤認させるような商号を用いることはできない(商法17、21条)。よって商号選定がまったくの自由である、というわけではない。

4) 誤り。同一市町村内において、他人が登記済みの商号と同一の商号を登記できないのである(商法19条)。

5) 正しい。商法21、22条。

■2002−34・商法(株式)

株式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 株式が譲渡されると、株主総会の決議により既に確定している配当請求権も移転することになる。

2) 株式の譲渡は投下資本の回収を図る手段であるから、株式の自由譲渡性が認められなければならないため、定款で取締役会の承諾を要する旨を定めることはできない。

3) 会社は、保有する自己株式を消却することはできない。

4) 子会社と親会社が株式交換をする場合には、子会社は親会社の株式を取得することができる。

5) 株券発行前の株式の譲渡は無効である。

■解説

1)誤り。既に具体化された権利(確定している配当請求権)は、株式の譲渡とともに移転しない。鈴木竹雄『新版行政法』全訂第5版(1994年・弘文堂)107頁。

2) 誤り。株式の自由譲渡性が認められねばならないという点は正しい(前掲鈴木107頁以下)。ただし閉鎖的会社等は同族経営的な性格を有するが故に、好ましくない者が株式を取得することを防ぐために、株式譲渡につき定款取締役会の承諾を要する旨を定め得る(204条1項但書)。

3) 誤り。本肢のようなことも可能である(210条参照)。前掲鈴木127頁以下参照。

4) 正しい。子会社は親会社の株式を取得できないのが原則であるが、株式交換の場合は例外として取得できる(211条ノ2)。

5) 誤り。株券発行前の株式の譲渡は、会社に対して効力を持たないだけであり、当事者間では有効である。前掲鈴木108頁。